本日2015年6月4日、住宅の省エネルギー性能に関する歴史的な法改正が全会一致で衆議院を通過しました。
住宅の質の三大要素の一つである「省エネルギー性能」
(国が決めた住宅の質三大要素は、「耐震」「長持ち」「省エネ」です。)の最低限度の基準を
(次世代省エネルギー基準相当)決めようとしています。
その法案の名前は「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律案」(国家での質疑応答はこちら)
ザックリといえば家の省エネルギー性能に対して義務、つまり最低限度の基準を決める法律です。
6月4日に衆議院を通過しましたので、来年から法律化される予定となっています。
「え、家の省エネルギー性能って最低基準無いの?」と思われると思いますが、
意外や意外、現段階で日本では家に省エネルギー性能の最低基準というものは無く、例えば無断熱の家でも今なら合法です。
私の知りうる限り、冬に暖房が必要となる国で無断熱でも家が建てられる国を、日本以外では知りません。
住宅の省エネルギー性能がガラパゴス化しており、非常に低品質なままだったのですが、2020年にようやく先進国の仲間入りを果たすとも言えます。
特に性能が悪かったのが窓
今日本で普通に家を建てるときに使っている窓は「ペアガラス」ですね。
ハウスメーカーのパンフレットにも、デカデカと「ペアガラスで高い省エネルギー性能」などと書かれています。
大体日本の窓の9割がアルミ性のペアガラスです。
アルミペアガラスの断熱性能は、U値4.65というものです。
(U値とは、1mあたりに1時間で逃げる熱の単位。窓の場合、最低が6.51で0に近づくほど高性能という意味です。)
この4.65がどのレベルかと言えば、アメリカやヨーロッパに持っていくと、性能が悪すぎて犬小屋でも使わないレベル。
お隣の韓国や中国に行っても法律の最低基準を満たしていない為に住宅で使用することは出来ません。
こういえば私たちが新築で使っている窓がいかに性能が悪いものだったのかが分かるのではないでしょうか?
<<詳しくはこちら!「日本の窓の断熱性能は犬小屋レベル以下!?」>>
2020年に省エネが義務化されると私たちにどのような影響が?
さて、日本の住宅の省エネ性能が低品質であることはこれぐらいにして、話を戻します。
実はこの「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律案」が成立すると、
住宅の省エネルギー性能に最低基準が義務化されるのは2020年を予定しています。
「なんだ、2年後か。じゃあ私には関係ないや。」
と思った方、それは甘すぎます!!この法律は私たちの生活にものすごい変化を起こすことになります。
今住宅を所有している方、また2020年までに住宅を購入したいと考えている方は、(消費税かけ込み・・・)
この法改正が、住宅購入者である私たちにとって、どのような影響があるのかを良く知っておく必要があります。
ザックリいえば、
2020年以降の義務基準に満たない家を建ててしまった場合、
2年後には型落ちになるという意味でもあり、将来の資産価値がガクンと下がってしまう可能性が高くなります。